ーコロナウイルスー 新たに課された許可証❗️そして「ル・ぺキュ」

 

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この画像はネットで見つけたロードオブザリングのゴラムである。このゴラムとコロナウイルスの関係については、ブログを読んで頂ければお分かりになるであろう。

 

さて本日は、コロナウイルスが日常生活に及ぼしている影響について書いていく。

現在フランスでは、3月17日から15日間の外出禁止令が出されており、必要最低限の外出しかできない。またこの禁止令は、感染者が増えている現在の状況をふまえ、延長される可能性もある。

外出の際には、以下のような許可証と身分証明書を持ち歩かなければならず、これらの許可証を持たずに外出し、運悪く警察の検問にあってしまったら罰金を科される。

 

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https://mobile.interieur.gouv.fr/Actualites/L-actu-du-Ministere/Attestation-de-deplacement-derogatoire-et-justificatif-de-deplacement-professionnel

 

なお、この許可証は3月23日に発行された新しいもので、17日に発行された許可証はもう使えない。

外出のできる理由は以下の7つである。

 

・テレワークができない必要不可欠な仕事、ま

 たは延期できない仕事のための、自宅と職場

 間の移動(要別途出勤証明書)

・必要不可欠な買い物

・自宅では受けられない治療のための通院

・親族や身体の弱い人、子供の付き添いのため

 の外出

・集団的スポーツを除く個人的な運動や、ペッ

 トのために必要な外出。ただし自宅から1キ

 ロ以内、1時間以内の範囲

・司法や行政からの召喚のための外出

・行政管理からの要求による一般利益活動への

 参加

 

許可書には、氏名・住所、該当する外出理由へのチェック、日付、外出時刻、そしてサインを記入し持ち歩かなければならない。許可証は紙の形式のみ有効で、スマートフォンなどに保存したファイルなどは認められない。第一弾の許可証にはなかった、外出時刻の申告など、より制限が重くなった。


私は主に買い物のために外出するが、街の様子は思ったより閑散としてはいない。ほとんどの商店が閉まっているため経済的な活気は感じられないが、多くの人が買い物や犬の散歩、子どもと出歩いている。日本のマスクと違い、医療関係者がつけるような少し不気味なマスク姿の人々や、感染を防ぐためのこれまた病院で用いられているようなゴム手袋をはめた人々の光景を除けば、春の日差しのもと、穏やかな雰囲気である。

 

さて、ここでブログの題名にある「ル・ぺキュ」について話を移そう。フランス語で書くとLe PQとなるが、何を意味するかお分かりであろうか。これは、「トイレットペーパー」を意味する。他の言い回しとして、Le papier toilette(ル パピエトワレット)も一般的だが、le PQはよりくずした言い方である。Pはpapier(紙)を表し、Qはcul、つまりはお尻を意味する。

なぜこの「ぺキュ」をブログのタイトルにしたかというと、コロナウイルスの影響による買いだめの結果、トイレットペーパーが品薄となり、多くのフランス人が「ぺキュ」を話題にしているからである。フランス人の友人も、電話で「ぺキュがない!」と連呼していた。

私は先日、運良くトイレットペーパーを入手することができたが、今なお品薄状態が続いている。友人は、トイレットペーパーを購入できず、代用としてしばらくの間普通のティッシュを使っていたようだ。(幸いにもトイレ詰まりは起こらなかったらしい)

外出禁止令が出て、スーパーからいち早く姿を消したのは、水とトイレットペーパーであった。私は、飲料水として水道水を飲むことに抵抗はないが、トイレットペーパーの代用を見つけるのは確かに簡単ではない。今となって「ぺキュ」はフォアグラやトリュフよりも希少なものとなってしまった。

たかがぺキュ、されどぺキュ。この希少品を買いだめしてしまいたい欲求を抑え、大事に使っていこうと思う。